50歳を過ぎ
このまま、ひとりで旅をしたり
ひとりでホテルに泊まったり
経験することもなく
おばあちゃんになるのだと
そんな風に思っていた
夫のアルコール問題で悩み始めた
ある日の事
無性に
夫から離れてみたくなった
ひとりランチもままならない
私なのに…
そして
怖がりな私を
後押ししてくれたのは
おかしな話で
睡眠薬だった
お酒と睡眠導入剤があれば
眠れぬ事がない
と、いう事は…
どこでも眠れる
ひとりで泊まれる
ひとり旅ができる
何処へ行こうか
わくわくと思いをめぐらし
そして
選んだ地は沖縄の石垣島
どうせ行くなら
うんと遠くまで
乗換嫌いな夫が気乗りしない場所
前もって夫には
ひとりで旅がしてみたい
ＧＷが済んでからの
休暇の取りやすい時期に
行こうと思うと話しておいた
でも
あの時も
夫は軽く「良いよ」と
言ったのに
予約を入れ報告すると
「聞いてない！
親が来るのにどうするつもりだ!!」と
激しく電話口で攻め立てた
電話を切った瞬間に
私が切れた…
電話は真っ二つにちぎれた
それでも
帰宅後、夫に
「旅行は止める」と謝った
謝るのは私だったのだろうか…
未だに納得はしていない
結果、
「行け！」
「止める!!」の挙句に
「行け！」で
嫌な気分のまま行くことになった
ちょっと
落ち着いて
私の気持ちを考えてくれたりは
ないんだ。
でも
初めてのひとり飛行機
初めての石垣島
初めてのひとりホテル
全部全部、楽しくて
待つたびにイライラする夫が
側にいない解放感
ゆったり過ごせる時間
癖になりそうだった
お酒のチカラも思い出としては あり です。
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